東京海洋大学のABS対応

研究のために海外の生物試料を利用する(遺伝資源へのアクセス)には、生物多様性条約および名古屋議定書に基づく手続きが必要です。

研究者、並びに研究機関は、1992年の生物多様性条約の採択、及び10回締約国会議(COP10)(2010年10月)での名古屋議定書の採択を受けて、海外の遺伝資源*1 へのアクセス及び利用(研究や開発、展示など)をする場合、各国の法律・規則に従って下記の社会的責任を果たす義務が生じています。

生物多様性条約では、本学教員や学生が利用者となって、遺伝資源にアクセスおよび利用するには、生物多様性条約に基づき以下の1、2の両方の条件を満たす必要があります。

2010年10月に採択された名古屋議定書では、遺伝資源には、遺伝の機能的な単位を持たない派生物*2 、並びに遺伝資源に関連した伝統的知識*3 も含まれると解釈が広がりました。

日本でも、2017年8月にこの名古屋議定書の締約国となり、国内措置が開始され、現在は相手国の法令に基づいて、より厳密な対応が求められている状況です。

*1 遺伝資源:動物、植物、微生物など、遺伝の機能的な単位を有するものをいう。
*2 派生物:生物資源又は遺伝資源の遺伝的な発現又は代謝の結果として生じる生化学的化合物(遺伝の機能的な単位を有していない者を含む。)であって、天然に存在するものをいう。 例)DNA, RNA, 抽出液,粉砕物,タンパク質,毒素,骨,甲羅等が該当する。
*3 伝統的知識:遺伝資源に関連する外部に公開されていない伝統的な知識

  1. 提供国の法律・規則に従って提供国政府の事前同意の取得(Prior Informed Consent: PIC)(第15条第5項)
  2. 提供国側の提供者(供給者)と相互合意事項を設定(Mutually Agreed Terms: MAT)(第15条第4項、7項)

ABS対応のイメージ図

  • 「遺伝資源へのアクセス」には、以下のような事例が該当する可能性があります。
    • 海外や他国のEEZ内でサンプリングを行う
    • 交換留学生や外国人研究者が研究のためにサンプルを持ち込む
    • 海外で購入した食品を研究へ利用する
    • 外国の研究機関等からサンプルを郵送してもらい、分析する
    • 日本国内で外国産の動植物を購入して研究へ利用する
    • 他の研究室で保管されていた他国のサンプルを譲り受けて使用する
  •  「遺伝資源の利用」には、知財化(特許)を思い浮かべるかもしれませんが、学会・論文発表、博物館での標本化・研究への利用、他者への譲渡・貸与なども含まれます。

 

これらの申請・許可の取得は、事前の同意、契約が必要であり、研究開始後では交渉が難しくなります。もし、事例に心当たりがある場合には、下記の対策窓口にご相談ください。情報収集や契約についてサポートを行っています。また、各契約担当係にご連絡いただいた場合も、対策窓口よりご連絡する場合がありますのでご了承ください。(詳細は東京海洋大学のABS対応学内手続きフローチャート(PDFファイル)を参照してください。このフローチャートは2016年6月に研究推進委員会で承認を受けたものを基本にしています。)

【連絡先】
生物多様性条約&ABS対策窓口
産学・地域連携推進機構 知財・法務部門
内線:4037
E-mail:abs-taisaku@m.kaiyodai.ac.jp
(@を半角の@に修正してご利用ください)

【関連契約等担当事務】

  • 研究推進課
    • 研究支援係
      • 担当業務:国際共同研究協定(契約)、共同研究契約、科研費の申請・採択
      • 内線:4201
      • 電子メール:ke-shien@o.kaiyodai.ac.jp
        (@を半角の@に修正してご利用ください)
    • 研究企画・産学連携係
      • 担当業務:素材移転契約(MTA)、知財管理・知財関連契約
      • 内線:4197
      • 電子メール:ke-shien@o.kaiyodai.ac.jp
        (@を半角の@に修正してご利用ください)
  • 国際・教学支援課
    • 国際協力係
      • 担当業務:国際交流協定、国際共同研究関連助成金の申請・採択事務、同助成金事業に係る国際共同研究協定(契約)、外国人研究者の受入れ
      • 内線:0675
      • 電子メール:ks-koku@o.kaiyodai.ac.jp
        (@を半角の@に修正してご利用ください)
    • 留学生係
      • 担当業務:留学生の受け入れ
      • 内線:4052
      • 電子メール:ks-ryuu@o.kaiyodai.ac.jp
        (@を半角の@に修正してご利用ください)