【ポスターの概要】 ウミガメ類は絶滅危惧種とされているが、漁業において意図せず漁獲(混獲)されて死亡することがある。、我が国では中層・底層定置網でアカウミガメ等の混獲がしばしば報告されている。研究代表者らは、呼吸欲求が高まったウミガメが行う天井網への「突き上げ」を利用して、四角錐状とした天井網の頂点部にウミガメを誘導し、ウミガメ脱出装置から脱出させる手法(ウミガメ脱出支援システム)について研究を重ねてきた。本脱出装置を設置した定置網では、普段は脱出部は閉じていて魚類の逃避を防いでいるが、入網してしまったウミガメは突き上げによって脱出部を押し広げて脱出できる。本脱出装置は漁具資材(網地、ロープ、浮子など)のみからなる構造となっており、通常の操業作業への支障は全くない。

【今後の展望】 湖や沿岸部で養殖の水質調査・監視、網やアンカーの点検、放射能汚染地域の調査などの用途を想定し、企業との共同研究を行いたいと考えている

【本件に関わる本学研究者】 塩出大輔、胡夫祥

【技術分野】 漁業

【キーワード】 ウミガメ、脱出装置、定置網、持続可能性

【関係する主な研究財源】
・水産庁 沿岸漁業海亀混獲防止対策事業(平成25年度~平成29年度)

  • 出展履歴
    • 2021年11月 アグリビジネス創出フェア2021 スマート農林水産業-みどりの食料システム戦略の実現に向けて-
    • 2022年11月 アグリビジネス創出フェア2022『産学官連携イノベーション』~スタートアップ創出元年~