流通関連」カテゴリーアーカイブ

貝につける名札 - アバロン・タグ® -

アバロン・タグ®はステンレス製の小さな貝類用の名札です。東京海洋大学の特許技術(特許第3962808)である貝類用金属製標識を元に製品化したものです。取付簡単で錆びにくく、放流種苗の資源管理やトレーサビリティに活用できます。アバロン・タグを取り付けると、産地や放流年を明確に知ることができ、資源管理に役立てることができます。また、産地が明らかになるので、産地偽装防止や養殖アワビのブランド表示などに活用できます。

販売を開始した平成16年度以来、平成23年の初夏には累計出荷個数が200万個に達しました。そのほとんどが全国各地で種苗放流されるアワビ稚貝に取り付けられました。アバロン・タグの刻印番号はデータベース化され、番号の重複と偽造を防止し、産地等の問い合わせに迅速に回答することができます。

アバロン・タグの普及活動はNPO法人海事・水産振興会が担当していましたが、平成28年度より、アバロン・タグの製造・販売は(株)イー・ピー・アイに一元化されました。

貝につける名札-アバロン・タグ-

ICタグと通信衛星を用いたマグロ漁獲情報管理の実証実験

近年発達したICタグは、書き換えのできない固有のIDを持ちながら多くの情報を記録できるため、ブランド品や検査用商品を扱う業界では、これを証明書代わりに商品に内蔵する事で不正を排除できると期待されている。本研究では、特にマグロ延縄漁業を対象として、電子荷札と言われる“ICタグ”とGPSを組み合わせ、さらに、ICタグに書き込んだデータを低軌道通信衛星(ORBCOMM)を利用してほぼリアルタイムに情報管理基地(日本)に送信することによって、マグロ1尾ずつの漁獲情報を管理するシステムを構築する。獲れた場所(緯度経度)と漁獲日時を漁船名など管理に必要な情報とともに自動的に取得して、記録したICタグをマグロ魚体に固着する。さらに、消費者への生産履歴を開示できるよう、解体・分化されたマグロに対しても、バーコードや2次元バーコード(QRコード)を発行することによりことにより、漁獲現場からのマグロの商品履歴、操業管理のIT化を図った。

ICタグと通信衛星を用いたマグロ漁獲情報管理の実証実験

ICタグと通信衛星を用いたマグロ漁獲情報管理の実証実験

利用効率性を考慮した電気軽貨物自動車の設計試案

地球環境問題対策として,電気自動車(EV)の普及が望まれているが,バッテリー容量や,車両価格の面で未だに既存燃料車に対抗できない段階にある.しかし,首都圏を走行する宅配事業における軽自動車など,1日の走行距離が短距離である用途に限れば,現在のEV技術でも十分可能なマーケットがある.さらに,近年の技術開発により,コンパクトになったバッテリーを使えば,EVの特徴を生かした車両設計も可能である.

利用効率性を考慮した電気軽貨物自動車の設計試案

利用効率性を考慮した電気軽貨物自動車の設計試案

情報が食品の価値に及ぼす影響の定量化

食品生産業も経済活動である以上、適正な利益を出せなければ、持続的な生産を行うことは不可能である。利益を上げるためには、製品が高価格で多く売れることが理想的であり、そのためには、製品の付加価値を向上させることが有効である。しかし製品の付加価値を向上させるためには、生産コストの増大を伴うことが一般的であるため、コスト増大と得られる付加価値との費用対効果を見極める必要がある。しかし、付加価値を定量的に評価することが困難であるため、コストの増大を認めるか否かの判断は、経験と勘とに頼るしかないのが現状である。

本研究室ではこれまでに、環境経済学の分野で使用されるCVM(Contingent Valuation Method:仮想評価法)を用いて、食品の価値を定量化する研究を進めている。これまでの結果から、価値と品質とは必ずしも対応せず、製品に関する情報によっても強く影響を受けていると考えるに至った。本ポスターは、これを実証するために、米を対象としたアンケート調査を実行し、情報が価値に及ぼす影響の定量化を試みた結果である。この結果、「遺伝子組み替え」、「無農薬」、「20XX年産」などの情報による付加価値(マイナスの場合も含む)が金額で表されることが確かめられた。金額の値はアンケートの手法や対象によって変り得るが、このような手法の実用可能性を示したことが本発表の成果であると考える。

情報が食品の価値に及ぼす影響の定量化

情報が食品の価値に及ぼす影響の定量化