カロテノイドは養殖マダイやサケなどの体色や肉質の改善目的で餌料に添加される。しかし使用されるカロテノイドの多くは石油成分由来の合成カロテノイドであるため消費者の要求から天然由来のカロテノイドが求められる。また、合成カロテノイドは高価であり、安価なカロテノイド源が求められている。本研究室では環境からカロテノイド生産酵母を探索した結果、相模川からカロテノイド高生産酵母Sag17(Rhodotorula glitinus)を得た。さらにSag17に変異をかけてカロテノイド高生産酵母Sag17-3を得た。本研究ではSag17-3含有餌料を用いた飼育試験で有用性を調べるとともに大規模培養における効率的カロテノイド生産条件の検討を目的とする。また2010年に環境から単離したカロテノイド高生産酵母Heb3について併せて報告する。

カロテノイド高生産天然酵母の解析と魚餌料への応用

カロテノイド高生産天然酵母の解析と魚餌料への応用